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粉末冶金の概要
1 粉末の成分と性質
大きさ1mm以下の分散顆粒の集合体は一般に「粉末」と呼ばれます。その計量単位にはミクロン(μm)またはナノメートル(nm)が使われます。
(1) 粉末の化学成分と性質
よく使われる金属粉末としては鉄、アルミニウム、銅やその合金粉末があります。そこに含まれる夾雑物やガスの比率が1、2%を超えると、製品の品質に影響してしまいます。

2.粉末の物理的性質
(1)顆粒性形狀
粉末の顆粒の形状=粉末顆粒の外部形状であるため、粉末の顆粒形状は粉末の製造方法により異なり、不規則なものや平べったいもの、多面形、球状、しずく状、繊維状などがあります。顆粒の形状は嵩密度、流動性、成形性に大きな影響を及ぼします。これが粉末の主な性質のひとつです。
(2)粉度と粉度分布
粉料において、これ以上分けられない最小の独立した単位が単顆粒です。実際の粉末は通常、集合した顆粒(二次顆粒)となっています。粉末顆粒のうち、異なる大きさの顆粒が全体に占める割合を「粒度分布」といいます。

3.粉末の工程上の性質
粉末の工程上の性質には流動性、充填性、圧縮性、成形性があります。
(1)充填性
外界条件の影響がない環境において、粉末が堆積した際の集合の緊密さの程度です。一般に嵩密度と堆積密度で示されます。粉末の充填性と顆粒の大きさ、形状、表面性質は関連性を有しています。
(2)流動性
粉末の流動能力のことです。一般に50gの粉末が標準的な漏斗から流れ落ちるのに必要な時間により示されます。流れ落ちる時間が短いほど粉末の流動性も優れていることになります。規定の方法に従って粉末を小さな容器にゆっくりと流しこみます。充填後、粉末の質量を求めます。この質量で容器の体積を割ると粉末の嵩密度を求めることができます。粉末同士は摩擦によりアーチ状をなしますが、振動によりそのアーチを壊してやると、細かい粉末が粗い粉末の間に入り込み、粉末全体が占める体積は減少します。こうした方法により測定されるのがタップ密度です。
粉末の嵩密度は金型の設計と直接的な関連を有しています。とりわけオートプレス時には、嵩密度の変化がプレス加工品の重量にそのまま影響します。
粉末の種類、粒度、粒度分布、顆粒の形状、嵩密度、顆粒の移動方法はいずれも流動性と非常に大きな関係を有しています。また、流動性は顆粒の粘着作用の影響も受けます。
(3)圧縮性
粉末がプレス過程において圧縮される能力を示し、規定の単位圧力により得られる成形密度です。標準的な金型、規定の潤滑条件により測定します。粉末の圧縮性に影響する要素としては、顆粒の塑性、顕微硬度があります。塑性金属粉は、硬くもろい材料より圧縮性が優れています。顆粒の形状と構造も粉末の圧縮性に影響します。
(4)成形性
粉末プレス後に加工体が既定の形状を保つ力を示します。

 

粉末冶金工程の概要

  • 素粒末(粉末)
  • 粉末そのものの粒度、粒度分布、顆粒の形状、化学的性質のほかにも、製品の製造に関連する見掛密度、流動率、圧縮性、生素地強度などの要素を考慮します。
  • 混合
  • 素粒末や合金粒に一定の割合で潤滑剤やその他の添加剤を加え、まんべんなくかきまぜます。
  • 成形
  • 混合し終えた原料を金型に詰めて加圧し得られる成形体です。現在の成形機は0.5~1000tのものです。
  • 成形後の加工体内部写真(青銅材)




  • 焼結
  • 加工体を焼結炉中で焼結させ、粒子を結合させて予期機械強度を実現します。粉末冶金工程においてカギとなる技術です。
  • 焼結後の加工体内径写真
 
  • 整形
  • 加工体は焼結後に収縮や膨張を起こします。粗度、精度または密度、強度を確保するには、再び圧縮金型に入れて整形、仕上げを行う必要があります。
  • 整形後の加工体内径写真
 
  • 洗浄
  • 整形後は洗浄し、付着した粉末や油汚れを取り除く必要があります。
  • 油含浸
  • 軸受は最後に真空含油を行い、油の補給を行う必要がないようにします。
  • 熱処理
  • 粉末冶金部品には浸炭処理、高周波処理などの焼きなまし、焼き入れ、焼き戻し、表面硬化加工を施すこともできます。硬度はHVとHRAにより測定します。
 
 
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